先日、ウエストハリウッドにあるシンドラーハウスという家を見てきました。

この家は、以前このブログでも紹介したホリホック・ハウスを製作した建築家、フランク・ロイド・ライトと一緒に仕事をしていたこともあるという建築家、ルドルフ・シンドラーの私邸だった家です。ハリウッドとはいえ、落ち着いた住宅街の中にひっそりと佇んでいる、静かな家です。今から約1世紀程前の1922年に建設された家だそうで、直線で構成され、無駄なものを排したデザインは、当時としては画期的だったのかもしれません。入場料は＄８、敷地の奥にあるオフィスでシールをもらって入場します。


入り口を入るといきなりキッチンです。かつての勝手口を入場口に使っているようです。コンロなどは最近のものを入れてあるようですが、シンクは石かコンクリート製で、かなり使い込まれて年季の入った感じでしたので、建設当時のまま残っているものなのかもしれません。


キッチンを抜けて中庭に出ました。中庭からの建物の様子です。昔ながらの日本家屋を彷彿とさせる木製のガラス窓、そして低い天井が日本人としてはどこか懐かしさを感じます。


庭に植えられている植物もナンテンやススキ風の植物、竹などの植物で構成され、擬似日本といった風景が作り出されています。ロサンゼルス近辺で良くみかける紫の花の咲く木、ハカランダーも植えられており、これから５〜６月にかけて、ハカランダーの花の咲く季節には、紫の美しい花びらが舞い散る美しい庭になることでしょう。


大きく４つに分かれている部屋にはモダンなソファーとテーブルが設置されており、シンドラーハウスや建築家シンドラーに関する資料等が所狭しと並べられていました。ソファーに座りながら映像視聴や閲覧などをゆったり楽しめる作りになっています。このソファーに座って庭の眺めを満喫するのもいいと思います。TVもレトロなものを使っていて、昔の日本の田舎のような雰囲気が漂います。


こちらは演出としてのインテリアで、座るのは禁止と書かれていましたが、直線的な家の作りに合う、モダンな家具類が配置されていました。


暖炉も直線的でシンプルなデザイン。


開放的な中庭側の窓。


木製の窓枠からの眺めです。天井から蔓性植物が垂れ下がっており、所々に咲く花が綺麗で涼しげです。癒される景色です。


ここは２階部分の屋上のような場所にある、屋根のあるくつろぎスペースです。建設当時はお昼寝スペースだったんだとか。こちらも上部からぶら下がってきている蔦植物がいい感じに日差しを遮ってくれます。


バスルームも惜しげもなく公開されています。小さい天窓から明かりが差し込んでいます。


どの部屋も庭に面した部分は窓を大きく取り、窓の逆側部分の背面は打ちっぱなしのコンクリート造りという、２面性のある部屋造りです。コンクリ造りの部分はフランク・ロイド・ライトの影響もあるのかもしれません。

それにしてもこのシンドラーハウス、結構隙間だらけで、雨漏りの跡とかあるんですが大丈夫でしょうか？フランク・ロイド・ライトの建物も、雨漏りしたりして構造的に問題のある建物もあったりなかったりという話も聞きますが、そんな所まで似なくていいのにと思いました。



先程の中庭とはまた別の中庭です。天井から垂れ下がる植物が美しくて絵になる風景です。背後に見える別の建物の屋上もサボテンでいい感じに緑化されていて、あちらも気になりますw


２階のお昼寝コーナーは２箇所有ります。こちらは先程登った方とは違うもう片方です。こちらも蔦がいいモジャり具合でした。天井から下げられた、のれんのような布がたなびいていて、本当にお昼寝するには最適なポイントだなと思いました。



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