先日、カルバーシティにあるジュラシック・テクノロジー博物館という所に行ってきました。

この博物館があるのは以前から知っていたのですが、得体の知れない場所、狭そうだし、しかも陳列物が剥製とか何だか怖い系なの?という疑惑も手伝って、怖いもの耐性の無い私は今まで足を運んでいなかったのですが、ネットで見かけた屋上にある中庭の写真が大変美しくて、しかも鳩が飼われているらしいということで、鳥好きとしてはちょっと気になったので今回重い腰を上げて訪れてみた次第です。

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外観の様子です。かろうじて看板と旗は出てるんですけど、外からは中の様子がまったく伺えない門構えになっており、通りすがりにはここが博物館だとは気がつかないような外観です。

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扉は開館時も閉じられていますが、小さい「Open」の札が出ています。この博物館、写真禁止なので内観の写真は無いのですが、ネット上には公的に撮影された写真や、写真OKだった頃の写真?が色々有るので、気になる方はググって見てください。

扉を開けるとチケットカウンターとちょっとしたミュージアムショップのスペースとなっており、ここで入館料$8を払います。土曜日に行ったら、既に若者を中心に結構な人数がカウンター&ショップにひしめいていました。閉鎖的な外側からはあまり想像できませんが、結構人気の博物館のようです。

展示スペースは1階と2階です。以前商用スペースか民家だったような建物だったものを博物館として改造して使用している雰囲気ですので、内部はそんなに広くありません。薄暗くて、若干ホラー風味すら感じる展示スペースではありますが、剥製などの展示は所々にあるものの、人を怖がらせるような、お化け屋敷とは違う感じです。

展示物はヘンテコリン・摩訶不思議なものが沢山陳列されています。顕微鏡を覗かないと見えないような極小アートや、日本のアヤトリのようなものに関する展示、昔の迷信に関するものや、ロシアの宇宙犬の肖像画など、奇妙なものが脈絡も無く展示されているようにも見えます。説明書きはあったりなかったり、ものによっては音声解説のみだったりして、英語が残念な私には良くわかりませんでしたが、仮に内容が理解できても「???」なものも多いかもしれません。

双眼鏡のような覗き窓が用意されている作品が館内の至る所に有り、覗き込むと映像や画像が浮いて見えるものも。覗かなくても裸眼で浮いて見える映像なども。ホログラム?と思うような不思議なビジュアルは、斜めのガラス板のようなものに、上から映像を反射させて、浮いているように見せる技法らしいです。素人なので詳しいことは良くわかりませんが、Perfumeがライブでやっているプロジェクションの技法と同じなのかしら。

フィクションとノンフィクションが混ざり合っているような怪しい展示物の数々は、私的にはブラザーズ・クエイとかシュワンクマイエルなどの悪夢系なチェコアニメーション映画の雰囲気を感じましたが、相方はデヴィット・リンチっぽいと言っていました。荒俣宏の本とかクラフト・エヴィング商會の本とか好きな人が好きそうな雰囲気でもあります。

そういう訳であまり万人にはオススメできない場所ではありますが、非日常的な空気を体感できるという意味で、ツボにハマる人はガッツリハマるマニアックな場所と言えるかもしれません。

2階の奥にはティースペースが有り、無料でお茶とクッキーが頂けます。お茶を頂きながら、3階の中庭でくつろぐこともできます。

3階は中東かモロッコのパティオを彷彿とさせる、小さいけれど美しい庭園になっていて、ハトさんが10羽くらいと、名前のわからない小さくてキュートな鳥ちゃんが一羽いました。籠の中や植木鉢の中に入って、まったりうたた寝しているハトさんに癒されました。中東風の見慣れぬ楽器を持ったおじさんが、不思議音楽を演奏していて、街中の天上オアシスといった感じでした。異国感漂う素敵な空間です。

この博物館の館長、デヴィット・ウィルソンさんは本も出版されているそうで、日本でも「ウィルソン氏の驚異の陳列室」という邦訳本が発売されているそうです。残念ながら現在は絶版なのか、新品本の在庫は今は無いようですが、まさにこのジュラシック・テクノロジー博物館と奇妙な陳列物ことが書かれている本のようです。機会があれば読んでみたい、気になる本です。




The Museum of Jurassic Technology
9341 Venice Blvd
Culver City, CA 90232

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